大阪大学大学院工学研究科社会基盤マネジメント学領域

大阪大学大学院 工学研究科
地球総合工学専攻 社会基盤工学コース
社会基盤マネジメント学領域

大阪大学大学院工学研究科社会基盤マネジメント学領域 ⁄ お知らせ ⁄ 2024年10月4日にSIP課題「スマートインフラマネジメントシステムの構築」サブ課題e2「EBPMによる地域インフラ群マネジメント構築に関する技術」プロジェクト第2回シンポジウムを開催しました.

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2024年10月4日にSIP課題「スマートインフラマネジメントシステムの構築」サブ課題e2「EBPMによる地域インフラ群マネジメント構築に関する技術」プロジェクト第2回シンポジウムを開催しました.

2024年10月4日にSIP課題「スマートインフラマネジメントシステムの構築」サブ課題e2「EBPMによる地域インフラ群マネジメント構築に関する技術」プロジェクト第2回シンポジウムを開催しました.その様子をご紹介します.

プログラムディレクター久田真教授(東北大学)から,スマートインフラプロジェクトの概要と展望について紹介がありました.また目標とする未来社会であるSociety5.0を実現するために,インフラが担うべき機能や解決すべき課題について講演されました.

小林潔司名誉教授(京都大学)から,インフラの管理に関する今後の展望として「インフラ群マネジメント」について紹介がありました.インフラ群マネジメント達成するまでの道のりや,その過程で生じる課題,広域連携の利弊などについて解説がありました.

貝戸清之教授(大阪大学)から,インフラ群マネジメントのために統計的劣化予測技術が果たす役割について紹介がありました.地域別に発生する異なる劣化現象に対応する予測モデルを開発することの重要性について説明されました.また,解析結果を統計的・工学的に解釈し,今後の維持管理戦略の策定に反映することも強調されました.

長山智則教授(東京大学)から,簡易機材による高頻度計測を活用した舗装メンテナンス手法の構築について紹介がありました.スマートフォンで取得した画像データおよびGPSデータを解析することで,路面の状態を表す指標を定量的に評価可能な研究成果について説明されました.また,収集されたデータを活用し,予防保全型の舗装メンテナンスサイクルとして社会実装する展望について述べられました.

松岡弘大主任研究員(鉄道総合技術研究所)から,鉄道設備におけるアセットマネジメントの試行について紹介がありました.技術者が慢性的に減少する課題を解決するため,アセットマネジメントを導入し,従来の点検周期を見直すことで,人員を削減する取り組みについて解説されました.

小濱健吾准教授(高知工科大学)から,斜面防災におけるデータ駆動型マネジメントについて紹介がありました.企業が大学の研究開発成果を社会実装する際に生じる障壁をなくすためには「どこまで高度化するか,どのように技術移転するか,どの時点で技術を現場実装するか」といった問いを解く必要があると述べられました.

会場とオンライン合わせて参加者は約300名と,多数の方々にご参加いただきました.今後もSIPインフラe2は,このようなインフラマネジメントに関する課題の共有や対応策の議論といった機会を大切にし,研究開発・社会実装を進めてまいります.